梅雨時の宇奈月、雨はしとしと降るのではなく、雷雨のスコールのような雨が降る。
新緑の色が増し、紫陽花が咲き、夏の前.温泉街は静けさに包まれている。
4日、タイと台湾の大学生約40名弱が、約8カ月のインターシップのため、宇奈月を訪れた。
宇奈月自立塾の隣にある、旧若者自立塾で共同生活をしながら、それぞれのホテルでの就労体験を行いながら、日本語、日本文化を学ぶ、それは在籍校の単位として認められる。
来日した夜、寮のロビーでテーブルを囲みながら、タイの大学の理事長兼学長、旅館組合の代表代理、私のタイの友人とロビーで雑談をしていると、タイの娘さんが、少しだけ良いですかと言いながら、私たちのテーブルに来て話し出した。
「私の母は、農業をしています。父は警備の仕事をしていますが、それでは生活費が足りず、臨時の力仕事が入れば、仕事をして生活しています。家は貧しいです。そんな時、このプランが大学で出て応募しました。まさか選考されると思いませんでしたが、合格したことを両親に話すと涙を流して喜んでくれました。仕事を覚え、日本語を話せるように頑張ります。そして、両親に楽をさせてあげたいと思います。頑張りますからどうぞ、よろしくお願いします」と話してくれた。
漢字を読め、意味が分かる、台湾の学生に比べ、タイの学生は言葉の習得に苦労している。夜、11時過ぎまで自主的にあいさつ言葉を勉強し、朝7時には勉強を再会し、インターシップに向かう。
笑顔を絶やさず、大きな声で「こんにちは!」をどんな時でも言ってくれる。
気持ちが良い。
あるホテルの総支配人はすぐに日本語を覚える、習ったことはすぐに練習し、出来るようになる、3か月もしたら日本語で会話できるようになるのではないか?
日本の若者は目上の人を敬わないし、“おもてなしの心”なんて、もってないが、タイの若者は“おもてなしの心”を持っている。意欲も高く、同じ給与なら、経営者の誰もが、日本人の若者は雇わないかもしれないと言う。それはそうだ、日本語しかできない、それも満足にコミニケーションできず、人間関係を避ける日本の若者前途は暗い。
自立塾に戻り、学歴はあるが、学力がなく、満足に人間関係ができず、自分の意思をきちっと話せない若者に接すると改めて、ニート、ひきこもりの人の指導は大変だと思った。